ヨーロッパでの子供の名前のつけ方

子供が生まれた時にその子に名前をつけるというのは親にとって本当に頭を悩ます大仕事。いっそ子供自身が自分自身で納得いく名前にしてくれたら気が楽なのにと思うのだが、そういうわけにもいかず親が子供にすべき最初の大きな社会的責任だ。最近ではこの漢字でこんな読み方!?というような変った名前が多くて名づけ親の苦労と思い入れを感じることも多い。

ポルトガル訪問時に現地工場のスタッフから子供の名前の付け方について面白い話しを聞いた。ポルトガルでは子供の名前をつける時に目をつぶりおもむろに電話帳を開けて好きな場所を指差しその指の下にある名前を子供につける、というやり方があるそうだ。そんなつけ方をする人がけっこう多いそうだ。なんともいい加減というか大雑把というか運を信じるというか、本当に! と驚いた。確かにヨーロッパの名前は似たような名前が多い。キリスト教の聖書に出てくる天使の名前に由来するものが多いように思う。

また、ギリシャでは、おじいさん(おばあさん)の名前を孫につけるというパターンが一般的。ギリシャ訪問時には「スピロス・ザバラス」という若者と一緒にいることが多かったが、彼の祖父の名前もやはり同じ「スピロス・ザバラス」。名前の種類もそれほど多くなく似たようなものが多くて外国人にとってはなおさらややこしい。ちなみに公務員(外交官)である父親 ヘリストス・ザバラス氏の息子である若いスピロス・ザバラス氏は同じ名前の祖父スピロス・ザバラス氏が始めたオリーブオイル工場を引き継いで経営者としてがんばっている。受け継がれるものの因縁というものを強く感じた。

村上篤矢

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